ガンは癌にあらず --春ウコン免疫賦活剤が制する成人病--

用語説明

用語説明
   
a)LAK療法:S.Rosenbergが1985年末に発表したLymphokine Activated Killer療法を指す. 44%の有効率は画期的と言われたが, 再現性が確認されていない. 最近では, [活性化リンパ球療法],[がん免疫細胞療法],[第四の療法(免疫細胞療法)], などがある.

b) PSA値:前立腺癌特異抗原PSAは, 前立腺上皮から分泌される蛋白質分解酵素である. 生検による癌の発見確率は, PSA値4~10ng/dlは22%, >10ng/dlは67%であり, 前立腺癌集団検診向けの優れた方法である. 前立腺炎・肥大症でも上昇する.

c) ヘモグロビンA1c値:赤血球中のヘモグロビンに含まれる糖量から, 過去4ヶ月間の血糖値を推定する方法である. 赤血球は毎分1.6億個形成(誕生)し, 血球中の成人ヘモグロビン(ヘモグロビンA)は4種類ある. その1つのヘモグロビンA1cは, 赤血球形成時の血中糖濃度に比例した糖をヘモグロビンA1c内に固定する. 赤血球の平均寿命(形成~破壊)は4ヶ月なので, 血液中のヘモグロビンA1cに含まれる糖の総量を測定すると, 過去4ヶ月間の血中糖濃度の積分値が得られる. ヘモグロビンA1c値の正常値範囲は, 4.0~6.0%と言われている. なお, 空腹時血糖値の正常値は, 70~110mg/dlである.
  図の中では, HA1c,Hb-a1cなどと略記した.

d)広島大学の温熱療法:38~40度の高温に対する正常細胞と癌細胞の感受性の差を使った癌治療方法である. 温熱体を腫瘍付近に埋め込み, 加熱によって癌細胞だけを死滅させる方法をとる.

e)薬剤耐性:長期服用で病原に耐性ができて薬剤の効きが悪くなること.

f)リバウンド:薬剤を中断し, 薬剤使用を再開すると症状が以前より悪くなること.

g)腫瘍マーカー:腫瘍マーカーは, 初期の癌では数値が上がらないので, 癌と思われる人の確認試験によく利用される. よって, 癌の集団検診には利用されない. なお, EIAはEnzyme Immuno Assayの略号であり, 分析方法を指している.
  以下は, 本書に出てくる腫瘍マーカーである.   

画像の説明

h)ホルモン療法:前立腺癌に特有の治療法である.

i)白血球値:細菌感染・虫垂炎・膵臓炎・悪性慢性関節リウマチなどで白血球数は10千
個/μl以上となる. 正常値は4~9千個/μlである.

j)CRP値:炎症や組織の破壊が起きたときに, 24時間以内に血液中に現れる特殊な
蛋白質である. 血沈より早い時期に現れて急増し, 炎症が収まると消える.

k)ピークフロー値: 気道の状態(広さとつまり具合)を客観的に把握するため, ピークフローメーターで測定した数値. 一気に強く吐いた息の速さを示す値. 低値を示すほど気道が狭い. 550でほぼ正常, 650で正常

l)細胞性免疫Th-1:Tリンパ球による免疫応答をさす.

m)液性免疫Th-2:血清中に溶解している抗体や捕体を中心とした免疫系をさす.

n)樹状細胞:異物(非自己)の情報(抗原情報)を, 最初にリンパ系免疫細胞に伝える

o)プラシーボ効果:偽薬効果ともいう. 心理的な治療効果. 薬の有効性は, 二重盲検法で判断される. 偽薬(主剤を配合していない外見上は見分けがつかない薬剤)の効果と, 主剤の配合された薬の効果を比較し, 有意差がある場合に有効な薬と科学的に判断される. 対象薬との優位性も同様な方法で判断される.

p)奏効率:「完全奏効」と「部分奏効」を示す症例の比率のことである. 完全奏効とは, 癌病変のすべてが4週間以上に渡って消失した場合を言う. 部分奏効とは, 病変の最大長径の和が30%以上縮小し, それが4週間以上持続した場合を言う.

q) BNP:BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)は, 心臓から分泌する利尿ホルモンであり, 心不全のマーカーとして使っている. この値が高くなると心不全を警戒する.

r)フォーカス:異常増殖細胞の集落(塊)を指す. 正常な細胞に腫瘍ウイルスを感染させると, 異常増殖が始まり, 細胞は無秩序に重なりあい盛り上がって増殖する. この集落を[フォーカス]という.

s)HPV:ヒトパピローマウイルスを指す. 子宮頸癌の原因とされている.

t)骨髄抑制:血液中の血球(赤血球, 白血球, 血小板)をつくる骨髄のはたらきが抑えられることを言う. 制癌剤のほとんどが強い骨髄抑制をおこす. 赤血球は酸素の運搬, 白血球は免疫力の中心, 血小板は血液を凝固させ出血を防止, などの役割を担っている.

u)間質細胞:支持組織を構成する細胞を指す. 非上皮性細胞であり, 新陳代謝が遅い
筋細胞, 腺房細胞などとも言われる.

v)原発:癌は, はじめに癌化した組織(これを[原発]という)から離れ, 体液の流れに入って移動し, 離れた組織に癌をつくる(これを[転移]という).

w)ゲルソン療法:ドイツのマックス ゲルソン医学博士が1930年代に開発した食事療
法で, 癌を対象としている. 日本でも出版書が多い.

x)HIF-1:低酸素誘導因子と呼ばれる. 血管新生阻害によって引き起こされる腫瘍の周りの低酸素環境で, 腫瘍の増殖を支える蛋白質である.

y)相補結合:塩基が特定の相手とのみ結合して特定の塩基対をつくることを指す. これを[特異的塩基対の形成]という.

z)癌幹細胞説:癌は一部の癌幹細胞だけが高い増殖能力を持ち, 親分として子分の癌細胞を作り続ける. 幹細胞は抗がん剤や放射線に強く, 治療後も残っていて再発の原因となる. 治療で死滅するのは子分の癌だけである.

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